スキンケア基礎知識  2021.11.14

シアバターを使うと毛穴の黒ずみやシミが消えるのか?

「シアバター」と聞くと、美容に詳しくない人なら「美味しそうなもの」に聞こえてしまうかもしれません。

そんなシアバターは美容業界ではとても有名で、多くの化粧品に配合されています。

とても保湿能力が高いことで知られているシアバターですが、今回はちょっとほかの使い方、「毛穴の黒ずみ」や「シミ」への効き目について詳しく解説していきます。

世界的に有名なコスメブランドが、こぞって配合するシアバターの魅力をこの機会にぜひ知ってください。

 

シアバターの概要について

シアバターは、西アフリカから中央アフリカに生息するシアの木(アカテツ科シアバターノキ)の種子から採れる植物性油脂です。

シアの木が自生する諸国では、古くからシアバターを生活の一部に利用していました。

その範囲は、食料だけにとどまらず、やけどや筋肉痛の治療、肌にうるおいを与える保湿剤と幅広く生活に使われてきました。

シアバターが溶け出すのはだいたい36℃前後、手のひらにのせると体温で徐々にとろけて、滑らかなクリーム状に変化します。

つまり、シアバターは美容オイルとして利用しやすい特徴とその保湿力の高さから、多くの化粧品ブランドに選ばれているのです。

ちなみにシアバターの脂肪酸は、抗酸化作用のあるステアリン酸と酸化しにくいオレイン酸がベースになっていて、皮脂の成分と同じ、もしくは似通った成分であることから、肌に塗ったときのなじみやすさは抜群です。

ほかにも美容成分であるトコフェロールやカロチノイド、トリテンペンなどが含まれていて、美肌を手に入れたい人たちに長く愛用されています。

 

 

シアバターは黒ずみやシミを消す効果があるのか?

多くの化粧品に配合されているシアバター、いろいろな美容効果が期待されていますが、そのなかには「黒ずみやシミを消す」というものがあります。

年齢とともに気になる悩みの代表格「黒ずみ」や「シミ」。

このふたつに効果があるのならぜひ使ってみたいと思いますよね。

そこで次は、シアバターに黒ずみやシミを消す効果があるのかを検証していきましょう。

 

シミをすぐに消すことはできない

化粧品売り場に行くと、「美白有効成分配合」と謳われている商品に出会うことでしょう。

こうした表示を見ると、

「今あるシミや黒ずみを消してくれるかも!!」

と期待する人は多いのではないでしょうか。

しかし残念ながら厚生労働省が認可している美白有効成分であっても、「今できているシミをすぐに消す」効果は期待できず、「将来的にできるシミや黒ずみの予防」が本来の目的だということを知っていますか?

例えば美容外科で行うレーザー治療は、1週間ほどでシミがぽろっと取れるものですが、美白有効成分配合の化粧品を使っても、今あるシミがすぐに改善されるわけではありません。

美白有効成分は、シミや黒ずみの原因となる黒色メラニンの生成を抑え、きめの整った透明感ある肌への生まれ変わりをサポートする成分です。

美しさを手に入れるには、一朝一夕にはいかない・・・ということです。

 

⇩アボカドオイルは肌のシミ対策になる?については下記の記事から⇩

アボカドオイルは肌のシミ対策になる!?使い方から効果について対策!

 

肌の生まれ変わりに必要なモノ

「やっぱり塗るだけでシミは消えないのね・・・」と、あきらめの声が聞こえてきそうですが。

シミや黒ずみは、肌にメラニンが沈着したものです。

通常であれば過剰にできてしまったメラニンは、肌のターンオーバーで排出されますが、何らかの原因でターンオーバーが乱れてしまうと、メラニンが肌に留まり、やがてシミや黒ずみになってしまいます。

つまり、透明感のある肌に大切なのは正常なターンオーバーを保つこと。

ターンオーバーが乱れる原因は、加齢や偏った食事、ビタミン不足などがありますが、なかでも大きな原因となるのが「紫外線」と「乾燥」です。

ターンオーバーの乱れというと、加齢などによって周期が遅くなることがよく知られています。

しかし、ターンオーバーは、短くなるのもまた「乱れ」なのです。

健康的な皮膚は、一定の時間をかけて生まれ変わりますが、サイクルが短いということは未成熟な細胞のままで肌が構成されてしまい、表面がざらざらしたり肌細胞が古くなってもはがれ落ちなかったりします。

古くなった肌細胞にはメラニンが含まれていて、蓄積されることでだんだんと濃いシミにかわり、さらに未成熟な肌の表面は凹凸があって角質が毛穴落ちしやすく、毛穴が目立ち黒ずみにもつながります。

そんなターンオーバーを短くさせる最大の原因は、乾燥です。

肌の一番表面にある角層は、もともと保湿能力が低いという性質があります。

そして角質が乾燥することでターンオーバーのサイクルは短くなり、シミや黒ずみになりやすくなるのです。

肌の生まれ変わりに必要なモノ、それはズバリ『徹底した保湿』です。

シアバターを塗ったことによって、直接シミや黒ずみを消すことはできません。

しかし抜群の保湿力を誇るシアバターは、徹底した保湿対策としてオススメなアイテムと言えるでしょう。

 

シアバターのベストな選び方とは?

植物から採れるシアバター、では私たちがお店でシアバターを選ぶとき、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

 

2種類のシアバター

美容目的で使用するシアバターは2種類あります。

ひとつめは未精製のタイプ、そしてふたつめが不純物を取り除いた精製タイプ。

未精製のシアバターは、種子から採り出した自然のままの油脂であるため、ココナッツやチョコレートのような甘い香りがするのが特徴です。

色は薄い茶色や乳白色をしていて、種子に含まれる美容成分トコフェロールやカロチノイド、トリテンペンなどの微量な成分がそのまま含まれています。

一方、精製済みのシアバターは、化学薬品を使って精製し、不純物がきちんと取り除かれています。

香りはなく、白くて安定性の高いのが特徴で、多くの化粧品に配合されているのが精製済みシアバターです。

 

未精製シアバターのメリット・デメリット

未精製のシアバターの最大のメリットは、微量な美容成分がそのまま残っているということ。

少しでも肌にいいとされる成分を取り入れたい!ということであれば、未精製のシアバターを選ぶといいでしょう。

また甘い香りはリラックス効果が期待できることもあり、香りを楽しみたい人はぜひ未精製のシアバターを選んでください。

デメリットとしては、未精製のシアバターはどうしても不純物が残ってしまうことです。

不純物の多いシアバターは、かえって肌に負担をかけることにつながりますから、なるべく不純物が入らないよう低温圧搾法で抽出したシアバターを選ぶのが大切です。

そして肌の弱い人は、必ずパッチテストをしてから使うようにしましょう。

 

精製済みシアバターのメリット・デメリット

精製済みシアバターのメリットは、やはり製品そのものの安定性です。

不純物のなかには酸化しやすい物質も含まれますが、化学薬品できちんと精製してあるシアバターは純度が高く酸化安定性に優れています。

デメリットとしては、独特の甘い香りや微量の美容成分などが精製することで失われてしまうことです。

高い保湿力は精製済みシアバターであっても変わることはありませんので、保湿効果のみを期待するのであれば精製済みシアバターを選ぶことをオススメします。

 

シアバターを顔に塗る際の使い方を解説!

それでは保湿力が高いシアバター、毎日のスキンケアに使うポイントを紹介していきます。

 

日中のフェイスケア

少量でも十分にうるおいを感じることができるシアバターは、日中の保湿クリームとしても最適です。

洗顔後、化粧水を塗布したらシアバターを指先にとり、手のひらで温めます。

顔全体に塗る場合でも、小豆大の量があれば大丈夫。

皮脂の分泌が多いTゾーンは少なめに、目元や口元など乾燥しやすい部位はちょっと多めに塗るといいですよ。

 

アイバームとして目元にプラス

目元は皮膚が薄く乾燥しやすい部位です。

夜のスペシャルケアとして、まぶたや目尻に大目にシアバターを塗ります。

このとき力は要れずに、やさしく抑えるように塗るのがコツです。

 

唇の乾燥にも!

乾燥すると皮がめくれてしまう唇にも、シアバターはオススメです。

口紅を塗る前の下地としても利用できますし、口紅あとのグロス代わりにも使えます。

また唇にたっぷりシアバターを塗り、上からラップでフタをしたらしばらくそのまま放置します。

5分程経ってからラップを外すと、しっとりうるおうぷるぷるの唇に感激するはずです。

 

シアバターを使う際の注意点について

天然成分で、しかも高い保湿力があるシアバターを愛用している人は世界中にいます。

次は、そんな世界中で愛されているシアバターを使うときの注意点について見ていきます。

 

油分が多い

シアバターの保湿力が高いのは、油分が多いからです。

乾燥しているからと、シアバターを塗り過ぎてしまうと、毛穴をふさいでニキビが出来やすくなります。

シアバターは少量でも十分うるおいを与えることができますから、つけ過ぎには注意しましょう。

乾燥肌の人は、まず化粧水で肌に水分をたっぷり与えた後、フタをするようにシアバターを塗るのがオススメです。

 

天然だからこそアレルギーに注意

シアバターは、シアの木の種子から採れる植物性油脂です。

自然由来の成分ですから、シアバターに対してアレルギー反応を起こす可能性もあります。

そこで使用前に、肌の目立たない部分でパッチテストをするようにしましょう。

皮膚が赤く腫れたり、かゆみを帯びたりした場合は、すぐに使用をやめ、皮膚科で診察を受けてください。

もし普段何気なくシアバターを使っている人が、何か肌に異常を感じた時も速やかに医師に相談しましょう。

 

シアバターが含まれているオススメのアボカドスキンケアクリームとは?

世界中に愛用者がいる天然オイル「シアバター」。

そして世の中にはシアバター以外にも、美肌を期待できる天然オイルがたくさんあります。

そのひとつが「アボカドオイル」です。

アボカドはとても美味しくて栄養価の高い果物ですが、実から抽出されるオイルにも肌にいいと言われる成分がたくさん詰まっています。

そんなアボカドオイルとシアバターのゴールデンコンビを実現した保湿クリームが、「REGANERO」のアボカドスキンケアクリームです。

REGANERO」では、全身用のアボカドボディクリームとフェイス用のアボカドバタークリームの両方にシアバターを配合しています。

ビタミンEをたっぷり含んだアボカドオイルと肌にしっかり水分を閉じ込めるシアバター、そして皮脂バランスを整えるホホバオイルをバランスよく配合したアボカドスキンケアクリームは、肌の乾燥によるシミや黒ずみに悩む人の味方です。

自分の悩みにあった「REGANERO」のアボカドスキンケアクリームで、日々のスキンケアに取り組んでみてはどうでしょうか。

 

<参考文献>


化粧品成分オンライン「シア脂とは成分効果と毒性を解説」

投稿者プロフィール

藍鈴
藍鈴
栄養学や食べてキレイになるインナービューティーに興味を持ち、5年勤めていたアパレル業界から栄養士業界へ転職を決意。栄養学校へ入学し、本格的にインナービューティーについて学びをスタート。


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