スキンケア基礎知識  2022.09.08

美肌の味方「ビタミンC」|その美肌効果とは?

美しい肌に欠かせない栄養素といえば、ビタミンCを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

ではビタミンCは具体的に、どのような美肌効果が期待できるのでしょうか。

今回は、美肌の味方といわれるビタミンCについて、その効果やビタミンCを多く含む食べ物について詳しく解説していきます。

この記事を参考にして、毎日の食生活にビタミンCをうまく取り入れてみましょう。

 

そもそも「ビタミンC」とは

数ある栄養素の中でも、ビタミンCの名前を聞いたことがある人は多いでしょう。

とくに美容に気をつけている人にとっては、とても大切なビタミンだと位置付けている人も多いはずです。

ではまず、私たちにとって身近なビタミンCについて、基本的なことからおさらいしてみます。

 

必ず食品から摂らなければならない

ビタミンは、私たちのからだを正常に機能させるために欠かせない有機化合物で、大きく分けて水溶性と脂溶性に分けることができます。

ビタミンCは水溶性ビタミンに属していますが、体内で合成することができないため、食品から必ず摂取する必要があります。

また、たくさん摂取しても尿と一緒に体外へ排出されてしまうため、毎日必要な量を摂取することが大切です。

 

コラーゲンの生成を助ける

ハリや弾力を保つために欠かせない、コラーゲンの合成に必要なのがビタミンCです。

コラーゲンは繊維状のたんぱく質ですが、ヒトのからだにおけるたんぱく質全体の約30%を占め、そのうちの40%が皮膚に存在しています。

コラーゲンを構成しているアミノ酸の生成に必要なのがビタミンCで、これが不足するとコラーゲンを合成することができず、血管が損傷しやすくなったり、肌のハリが失われたりします。

 

高い抗酸化作用

ビタミンCには、高い抗酸化作用があります。

私たちは生きていくために酸素を体内に取り入れていますが、この酸素の一部が体内で通常よりも活性化した活性酸素に変化し、体内の免疫機能など大切な役割を担うのですが、増えすぎると細胞などをサビつかせて、老化や疲労の蓄積などを引き起こします。

ビタミンCの高い抗酸化作用は、活性酸素を取り除く働きがあり、エイジングケアに欠かせない栄養素として期待されているのです。

 

鉄分の吸収強化

女性は毎月の生理などから、慢性的な鉄分不足になりがちです。

鉄分不足は貧血を引き起こすため、食事などから積極的に鉄分を補給する必要があります。

鉄分はそのままでは体内で吸収されにくいという性質がありますが、ビタミンCを一緒に摂ることで吸収率をアップすることができます。

 

 

「ビタミンC」を多く含む食材

私たちにとって身近であり、大切なビタミンでもあるビタミンCは、どのような食材に多く含まれているのでしょうか。

ビタミンCを多く含む食材を知ることで、毎日のレシピにうまく取り入れて効率よく摂取することができます。

 

ビタミンCが多い果物類

ビタミンCが多く摂れる食材といえば、果物を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

柑橘類をはじめ、多くの果物にビタミンCが豊富に含まれていますので、いろいろな果物から摂取してみましょう。

 

果物のビタミンC含有量(可食部100g当たり)
アセロラ/酸味種/生 1700㎎
アセロラ/甘味種/生 800㎎
グァバ/白肉種・赤肉種/生 220㎎
ゆず/果皮/生 160㎎
キウイフルーツ/黄肉種/生 140㎎
レモン/全果/生 100㎎
キウイフルーツ/緑肉種/生 71㎎
かき/甘がき/生 70㎎
いちご/生 62㎎
パパイア/完熟/生 50㎎

(日本食品標準成分表2020年版・八訂より)

 

ビタミンCが多い野菜類

ビタミンCは果物だけでなく、野菜にも含まれています。果糖が気になる人は、ビタミンCを多く含んだ野菜を取り入れてみましょう。

 

野菜のビタミンC含有量(可食部100g当たり)
赤ピーマン/果実/生 170㎎
めキャベツ/結球葉/生 160㎎
黄ピーマン/果実/生 150㎎
ブロッコリー/花序/生 140㎎
和種なばな/花らい・茎/生 130㎎
とうがらし/果実/生 120㎎
パセリ/葉/生 120㎎
かぶ/葉/生 82㎎
カリフラワー/花序/生 81㎎
青ピーマン/果実/生 76㎎

(日本食品標準成分表2020年版・八訂より)

 

ビタミンCは熱に弱く、加熱すると分解されてしまうという性質があります。

また、水溶性ビタミンのため、茹でて調理するとビタミンCが水に溶けだして栄養価が失われてしまいます。

ただしピーマンやパプリカに含まれるビタミンCは、加熱しても壊れにくいという性質を持っているので、こういった野菜もうまく活用していくといいでしょう。

 

理想の摂取量

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人(15歳以上)におけるビタミンCの食事摂取基準は、100㎎を推奨しています。

これだけ多くの果物や野菜に含まれている栄養素ですから、日々の食生活で十分に足りていると感じているのではないでしょうか。

そこで厚生労働省が公表している「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」から、ビタミンCの摂取量を見てみます。

 

ビタミンCの1日当たりの摂取量
20~29歳 62㎎
30~39歳 65㎎
40~49歳 75㎎

(「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」より)

 

このように、とくに20~40代といった働き盛りの世代で、ビタミンCの摂取量が不足傾向にあるということがわかっているのです。

水溶性ビタミンであるビタミンCは、一度のたくさん摂取しても体内に貯めておくことができず、尿と一緒に体外へ排出されてしまいます。

また煙草を1本吸うと、約25㎎のビタミンCが失われてしまうとも言われており、喫煙者はより多くのビタミンCを摂る必要があります。

そのほかに、おなかの赤ちゃんへの血流をよくするため、鉄分不足に注意しなければならない妊娠中の女性も、推奨されるビタミンC摂取量は多めです。

さらに、大きなストレスを感じている人は体内で活性酸素が多く発生しやすいため、ビタミンCが失われやすくなっています。

一般の人でも不足しがちなビタミンCですが、喫煙者・妊娠中の女性・ストレスを抱えている人は、とくに積極的に摂取していくことを心がけましょう。

 

「ビタミンC」の美肌効果

では次に、ビタミンCが私たちの肌に与える影響について考えてみます。

世間では、「美肌=ビタミンC」というイメージがありますが、これはなんとなくそう言われているわけではありません。

実際に、ビタミンCにはたくさんの美肌効果が期待できるのです。

 

メラニン色素の生成を抑制

ビタミンCは、シミのもととなるメラニン色素に対して、「メラニン色素をできにくくする」「できてしまったメラニン色素を薄くする」といったふたつのアプローチが期待できます。

シミやそばかすのもとであるメラニンは、もともとはチロシンという無色透明のアミノ酸ですが、紫外線を浴びることでチロシンは褐色のメラニンへと変貌し、やがてシミやそばかすの原因になります。

ビタミンCには、このチロシンからメラニンへの酸化を抑制する働きがあると言われていて、「メラニン色素をできにくくする」アプローチとして期待されているのです。

また、「できてしまったメラニン色素を薄くする」ために、ビタミンCの力で酸化したメラニン色素を無色に還元できるのではないかとも考えられていて、研究が進められています。

 

日焼けの抑制

紫外線を浴びると、体内で活性酸素が発生して肌にダメージを与えますが、このダメージから肌を守るために、紫外線を吸収するメラニン色素が生成されるのです。

つまり肌が黒くなるということは、紫外線から肌を守るためのサングラスのようなものというわけですが、それでも増えすぎたメラニン色素がシミやそばかすの原因になることは否めません。

そこで大切なのは、日焼けをする前に十分な抗酸化物質を体内に取り込んでおくということです。

ビタミンCは高い抗酸化作用を持っていて、体内にビタミンCが十分に存在すれば、活性酸素を中和して、ムダに肌を黒くすることがなくなります。

 

肌のハリと弾力アップ

美白効果ばかりが注目されがちなビタミンCですが、肌のハリや弾力をアップさせるために必要な存在でもあります。

それは、ビタミンCがコラーゲンの合成に欠かせない成分だからです。

いくら肌の外側からうるおいを与えても、肌の内部でコラーゲン不足が起っていては、ふっくらハリのある肌にはなりません。

ビタミンCは、シミやしわの予防、ハリや弾力のある肌など、美肌を手に入れるために必要な成分なのです。

 

エイジングケアで老化予防

私たちは、毎日呼吸をして酸素を体内に取り込んでいます。

生きていくために酸素を取り込むことは必要不可欠ですが、この取り込んだ酸素の一部が活性酸素になり、細胞などを酸化させて老化や疲労の蓄積を生み出すのです。

ビタミンCには高い抗酸化作用があり、体内に発生した活性酸素の働きを取り除いて、細胞や組織をサビつかせることを防ぐことが期待できます。

 

ターンオーバーの正常化

肌をみずみずしく健康に保つには、ターンオーバーが正常に行われていることが大切です。

ターンオーバーとは古い皮膚がはがれ落ちて新しい皮膚に生まれ変わるサイクルのことを指し、これが正常に行われないと、いつまでも古い皮膚が残って肌がくすんだり、まだ未成熟な肌なのに古い皮膚がはがれ落ちて、肌がガサガサになってしまったりします。

ターンオーバーを正常に保つには、多くの栄養素をバランスよく摂取する必要があります。

ターンオーバーに最も必要な栄養素はビタミンB2やB6ではありますが、そのほかに、たんぱく質やビタミンC、ビタミンA、ビタミンEなども不足しないようにする必要があるのです。

 

⇩アボカドオイルは化粧品に利用可能?については下記の記事から⇩

アボカドオイルは化粧品として利用できる!?成分や効果について解説!

 

まとめ

ビタミンCは、私たちの肌にハリや弾力を与えるコラーゲンの生成をサポートします。

そしてビタミンCがもつ高い抗酸化作用は、シミやしわをできにくく、くすみのない透明感ある素肌を目指すために役立ちます。

ビタミンCというと、レモンなどの柑橘系を思い浮かべる人が多いですが、キウイフルーツやいちご、ピーマンやブロッコリーなどの果物や野菜での含有量も豊富です。

そんな美肌に欠かせないビタミンCは、20~40代において摂取量が不足しがちであることがわかっています。

ビタミンCは体内に貯めておくことができないため、毎日の食事のなかで上手に摂取していきましょう。

 

肌にやさしい植物由来のクリームをご紹介!

私たちのからだを作っているのは、毎日の食事から摂取した栄養素です。

つまり美肌を手に入れようと思ったら、バランスの良い食事を続けることが大切です。

ただし食事だけでは足りない、肌に必要な油分や水分はスキンケアで補ってあげる必要があります。

食事に気をつかっているならば、「スキンケアアイテムも肌にやさしいものを選びたい!」と願う人は多いことでしょう。

そこでおすすめしたいのが、肌にやさしい植物由来成分をつかった保湿クリームです。

「REGANERO」のアボカドスキンケアは、『最も栄養価の高い果物』としてギネスにも認定されている、アボカドから抽出したオイルをメインに配合した肌にやさしい保湿クリームです。

ビタミンEがたっぷり含まれたアボカドオイルは、肌に塗るとしっかりとうるおいを感じることができるのに、嫌なべたつきを感じさせず、カサつきがちな肌をみずみずしく健康な肌に導くサポートをしてくれます。

ビタミンCをはじめとした、美肌に必要な栄養素は毎日の食事から、そして肌に不足しがちな分は植物由来の保湿クリームからと、からだの内側と外側、両方からのアプローチがあれば、きっとハリとツヤのある美肌に近づけることができるはずです。

肌に潤いが足りないと感じているのなら、一度「REGANERO」のアボカドクリームを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

<参考文献>


https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/09.html
ttps://fooddb.mext.go.jp/index.pl
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

 

投稿者プロフィール

藍鈴
藍鈴
栄養学や食べてキレイになるインナービューティーに興味を持ち、5年勤めていたアパレル業界から栄養士業界へ転職を決意。栄養学校へ入学し、本格的にインナービューティーについて学びをスタート。


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